古史古伝には、現代の医学では解明できない、
健康に関する多くの智慧が隠されています。
長い年月をかけて先人が培ってきた経験と知識には、
人や地球にも優しい自然の摂理に沿った
健康法として注目されています。
『いにしえの健康法』を取り入れ、
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こころつくり・ちえつくり
古から語り継がれてきた『水』は生命の根源
『健康の鍵は水にあり』
Vol.2「水の神話」
「水の神話に秘められた、心身を浄化する力と知恵」
健康の鍵は『水』にあり 古から語り継がれてきた生命の根源
Vol.1 『水の歴史』
更新2024/8/5
目次
Vol.2『水の神話』
「水の神話に秘められた、心身を浄化する力と知恵」
更新2024/9/1
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アーカイブ目次
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「水の神話に秘められた、心身を浄化する力と知恵」
Vol.2
水の神話
<蛇口の起源>
当たり前のように『蛇口』から毎日水を得ているけど、
なぜ水道から出る口を『蛇口』言うのか? いつから言われたのでしょうか?
『蛇口』は古代の伝承が起源になってます。
水道の始まりが江戸時代に生まれ近代水道は明治時代20年(1887年)日本で始めて浄水場から水を 送るように水道が引かれ始めました。当初は各家庭にはなく共同で使用できるものが道路などに設置されました。 この時に水が出る部分に『蛇口』が取り付けられられたのが始まりです。最初の共用栓はイギリスから輸入されたもので 『ライオンの口』から水が出るものでした。獅子頭共用栓(ししがしらきょうようせん)と言ってます。 ヨーロッパでは、ライオンが水の神様だと考えられているため、このデザインになったと言われています。 ライオン蛇口のルーツの元は古代エジプトです。ナイル川が増水し氾濫することから、水のある水源のところに 獅子=ライオンの頭の彫刻が置かれるようになったというのです。ライオンは古代から「水」や「豊穣」の神として 崇められていたことが起源です。
日本でも 自然崇拝として独自に水神信仰が古代からあり、『龍』『蛇』は水神として崇められてました。 これらにちなんで日本では、水の出口を『蛇口』となりました。
<生命の源、蛇と水信仰>
古来から水神として蛇信仰が縄文時代の土器や土偶が出土されたことから蛇に対する信仰は古くからありました。 一般に、蛇が「田を守る神」とされるのは、蛇が男根への連想から種神(=穀物神)として信仰されたからであり、 田の稔りを荒らす野鼠を補食するからと考えられていたとされてます。水田稲作を中心とする日本の農耕においては、 農耕神は水神と、とても密接な関係にあります。
青森県鶴ヶ丘遺跡
遮光器土偶
東京国立博物館展示。
https://ja.wikipedia.org/w/index.php?curid=3703411による
By I, Sailko, CC BY-SA 3.0, Link
出典:東京国立博物館の縄文土器
出典:三鷹市埋蔵文化財調査室
http://www.mitaka-iseki.jp/kikaku4/02doki.htm
出土遺跡:市立第五中学校遺跡
時期:縄文時代中期
土器型式:勝坂式
Takuma-sa - ,
長野県井戸尻遺跡4号址出土の縄文土器
(井戸尻式)井戸尻考古館収蔵
八ヶ岳山麓地域は湧水が沸くため縄文時代の遺跡が多く、井戸尻遺跡は八ヶ岳南麓、海抜800m~1000mの尾根や台地上に立地し、
釜無川に向かって緩やかに落ち込む傾斜地となっているため古来より湧水が
豊富でした。
その為 水信仰の象徴である蛇をモチーフにした土器、土偶が多数出土されてます。
参考:井戸尻考古館https://userweb.alles.or.jp/fujimi/idojiri.html
<深淵なる闇と生命の力 八岐の大蛇退治>
楊洲周延「東錦昼夜競 素戔嗚尊」より -
https://www.flickr.com/photos/
thesandiegomuseumofartcollection/5759552944/
, パブリック・ドメイン, リンクによる
歌川国輝「本朝英雄傳」より - http://www.kabuki21.com/furisode.php
, パブリック・ドメイン, リンクによる
高天原を追放されたスサノオは、出雲国の肥河の上流の鳥髪の地(船通山)に天降ります。 一人の娘を真ん中にして泣いている老夫婦に出会いました。老夫婦は国つ神であるアシナヅチとテナヅチ。娘は、クシナダヒメという名です。 毎年、山から8頭8尾のヤマタノオロチが降りやって来て娘を一人ずつ食べていったのです。今年もヤマタノオロチが来る時期になり、 最後に残ったクシナダヒメも食べられてしまいます。それが悲しくて泣いているのでございます。と答えました。
スサノオは、老夫婦に、クシナダヒメとの結婚を条件にオロチを退治することを持ちかけました。
スサノオがアマテラスの弟で、天上から降り立ったばかりであることを知った老夫婦は、喜んでこの申し出を承諾しました。
クシナダヒメを守るため、彼女を爪形の櫛に変えて自分の髪にさしました。
(櫛には古来から霊力があると信じられ手た為です)
オロチに強いお酒を飲ませ酔っぱらわせて退治をしました。切り裂いたオロチの尾っぽから見事な太刀が出てきました。 この太刀をアマテラスに献上し、これが、のちに草薙(くさなぎ)の剣といわれ、皇室の三種の神器の一つとされることになります そしてオロチを退治したスサノオは、自分の宮を造るのにふさわしい土地を求め、須賀(雲南市)に(日本初宮現在の雲南市の須我神社)を建て、日本初の和歌もここで詠まれました。 「八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣つくる その八重垣を」 この地でスサノオはクシナダヒメと結婚して子孫をもうけ、子孫が後の出雲を統治しました。6代後の子孫が 大国主(おおくにぬし)またの名をオオムナジになるのです。
by Monado
- photo by Monado,
CC 表示-継承 2.5, リンクによる.雲南市の須我神社
八岐の大蛇が退治されることで、新しい秩序が生まれ、スサノオが国土を平定するという物語は、 混沌から秩序への移行、そして再生を象徴していると考えられます。八岐の大蛇は、単なる怪物ではなく、 自然、生命、死、再生など、様々なものを象徴する深遠な存在です。人々は、この神話を通して、 自然の力や生命の神秘、そして人間の存在意義について考えてきたのかもしれません。
退治されたオロチは古代においては、蛇は水神であり、山神でもある、雨・水をつかさどる神とされていました。
雨はしばしば雷をともない、稲光が蛇の形に似ていることから雷神ともされていました。
そして、稲の成育には水が必要なことから農耕とも結びついていたと考えられます。
オロチ退治は肥河の氾濫と治水を象徴しているという解釈もなされているようです。
水は畏敬の対象であり、同時に命を脅かす存在でもある2面性を表していたのではないでしょうか?
<蛇から龍へ、天空へと昇華する信仰>
古来「雨乞い」が重要な祭祀の一つであった。 蛇神は、蛇と龍との習合、および湿地を好んで生息する習性にもとづき、水神の使い、 もしくは水神そのものと考えられるようになりました。 これに加え、命の再生の象徴のように見なされる脱皮という生態やその生命力の高さが、蛇に対する畏怖の念を強め、 さらにそれが「蛇信仰=水信仰」を根強いものにしたと考えられます。 また一方で、水神としての蛇は、弁財天(べんざいてん)や宇賀神(うがじん)の神使としても信仰されています。
蛇は弁財天様
日本では、弁財天の使いや化身として蛇を信仰する
風潮があります。蛇は水の神様ともイメージが重なり、
弁財天と習合して各地に祀られるようになりました。
弁財天の社や祠には、蛇の姿をした人頭蛇身の像や、
頭上に蛇を刻む弁才天像がまつられています。
白蛇伝承説
古来から地域によってさまざな言い伝えがあります。 子供のころ祖父母からこんなお話しを聞いたことがある人 もいるのではないですか?
・白い蛇は縁起が良いと昔から言われていて、
白蛇大明神として祀られることもある。
・井戸の近くに、水神の小さな社がある場合。
病気をして原因が分からないと、水神に酒を供える。
するとすぐに利き目が現れて治るという。
・井戸神は水神であり、病人が家族にいると水神が
さわるといい、これを水神様のおさわりという。
お神酒・塩・米をあげると治るという。
・蛇を殺すと祟りがある。屋敷から蛇がいなくなると
財産が減る。
蛇神信仰は、自然現象や天候を司る力を持つ存在として崇められていました。徐々に、蛇のイメージはより 強力で神秘的な存在へと変化し、仏教の伝来と共に蛇から「龍」へと昇華して龍は、雨を降らせ、豊穣をもたらすなど、 人々の生活に深く関わる存在として信仰を集めました。龍は、日本の伝統的な神道と融合し、水神や山の神など、 様々な神格と結びつけられました。特に、水に関する神々との結びつきが強く、龍神として信仰されるようになりました。
九頭竜弁財天大神様
九頭竜弁財天大神を祀る代表的な神社として、京都の八瀬にある 「九頭竜大社」が有名です。 9回まわるお千度が有名です。 (主祭神 九頭竜弁財天大神 一柱) 諸竜神の中でも別格の存在である「九頭竜」のとてつもなく 大きなお力を持たれた弁財天様です。 この神社では、九頭竜弁財天大神へのご祈願はもちろん、 金運アップのご利益があると言われている 「白蛇石」なども祀られいます。 ここでは八方塞がり除け祈願というものを行っています。 古来から人生には9年に1度八方塞がりの年が巡ってくる と言われている時期にどのように過ごせばいいのかお祓いを してくれる神社でもあります。
[不思議な数字、9数の癒し、8数の魔物]
8は、須佐ノウが退治した大蛇も8個の頭と尾、そして人生の最大な魔物がいることを八方塞がりと言い、
9は、天孫降臨時ニニギが9人の神を従え地に降りた神話、霧島神宮の9個の満願成就のお守り、
富雄丸山古墳棺から出土した9個の櫛 9数字は癒し、お祓い効果があると古代から信仰されていた。そして、
仏教や陰陽道などの思想の影響を強く受けたと考えられています。これらの思想では、様々な数字に
吉凶の意味が与えられており、8や9もその一つとして捉えられていた呪術的な可能性があったのではないでしょうか?
九頭竜弁財天大神様は、白龍の化身とも言われている
記紀には登場しない謎の姫、「瀬織津姫」の特徴によく似ている。
瀬織津姫とは、
1.祓戸四神(はらえどよんしん)の一柱 大祓詞に登場する四柱の祓戸の大神の一柱です。
2.穢れを祓い清める神として位置づけられています。
3.「川に坐す水の神」とされ、水と深い結びつきを持つ神様であると考えられています。
4.「人の穢れを早川の瀬で浄める」とされ、治水神としての側面も持ち合わせています。
5.龍神、弁財天、天照大御神の荒御魂など、様々な神格と同一視されることがあります。
瀬織津姫と九頭竜弁財天大神は多数の共通点が似てます.関係があるのでは?
弁財天は、七福神の一人で、音楽、芸術、財福、智慧の神として信仰されています。
多くの場合、美しい女性の姿で描かれ、その傍には白蛇が描かれているのが一般的です。
弁財天の使いである白蛇は、時には龍の姿に変身すると考えられてきました。
龍は、水や雨を司る神として、豊穣をもたらす存在とされています。
弁財天は、水の神としての側面も持ち合わせています。
龍も水と深い関係があり、水の神として崇められることが多いため、
両者は共通点が多いと言えるでしょう。
弁財天は財福の神であり、龍は豊穣をもたらす存在です。
どちらも人々に富と繁栄をもたらすという共通の側面を持っています。
音楽と芸術: 弁財天は音楽や芸術の女神としても知られています。
龍は、その雄大な姿や悠然とした動きから、芸術の題材としてしばしば描かれてきました。
私たちの生活の中で生きとし生ける物、全てが水の霊力によって
生かされて生きていると言う古来からの伝言なのです。
更新2024/9/1
次回:水で健康管理